まぼろしの霊場・常陸三十三観音霊場
第21番札所 上君田 台山寺
十殿山不動院台山寺
( じゅうどのさん ふどういん だいさんじ) 天台宗 廃寺
高萩市上君田782
観音堂本尊 聖観音
御詠歌 静かなる山路を行けば自ずから 心も法にかない塗るかな
茅原茂きがなかを分けゆかん 流れに慕う里川の水
薬師堂が存在する
ここも判りづらい。上君田交差点を北に曲り50mほど行くと左に入る道があり、すぐUターンするように山側の道を登る。すこし行くと広場に営林署があり、右手の階段を上がると御堂がある。観音像のほかに不動明王、薬師如来が併座する。御堂の真ん中には小さな僧像坐像だけであるが奥のガラス戸の奥に仏像が3体垣間見える。
観音堂は昔から不動明王・薬師如来が併座しているのでいつしか薬師堂と呼ばれるようになった。
「開基帳に天台宗花園山満願寺末寺浄願寺」とある。慶長七壬寅年(1602)中興開山。
「松岡地理誌」には「聖観世音、不動尊、薬師如来此三体坐、此堂寺内ニアリ、当国巡礼二十一番ノ札所也」。延亨四年の刷り物に「上君田 台山寺古ハ浄願寺」とあり、浄願寺は現花園神社のこと。山号は十殿山。寛政十二年(1800)に宇堂を再建し、以降幾たびか修復を行うも、弘化年間(1844~47)には無住となり、いつしか観音堂の呼び名も、薬師堂に変わる。台山寺の呼称も浄願寺→浄観寺→台山寺と変ったようである。当時は毎年六月の縁日には、多くの講中信者が参詣したという。ここはまた昔寺山古館という城郭があった所で、古代から東西往来の陸路の重要な中継地点でもあったようだ。
先達 寺田弘道
台山寺薬師堂
1
薬師如来と聖観音
2
上君田交差点(北に入る)
交差点から入ってすぐ左にはいる
2図より入り左にすぐUターン
広場手前の土手にある石碑
寺山古館の絵図(余語くんのホームページより)
寺山古館の図
GPS 36゜47’48.44”N 140゜34’37.81”E